【コース体験記】Chelsea Collegeファンデ 小泉夏さん
2010.09.12
ファウンデーション課程
チェルシーのファウンデーションのカタチ
チェルシーのファウンデーションは●3D Spatial ●Fine Art ●Visual Communication ●Fashion & Textileの4分野に分かれています。私が属しているのは3D Spatialですが、これはさらにProduct, Interior, Architecture, Jewelleryの4科に細分化されていて私はJewellery科を選択しています。3D Spatialに属する学生は全部で70~80人でそのうち50人が外国人学生です。
時間割
週4日は授業があります。月・火・金はスタジオ作業日(たまにプレゼンも入る)、水はレクチャーと英語の補習です。
授業は適当な感じで進みます。今日だって予定では午前中にひとコマ授業があったのに参加者があまりにも少ないため、先生が「じゃ、適当に各自制作って感じにしようか」って…学部進学の面接が終わったせいか、この頃は学校に来る人が特に減りました。
出席率
1学期はそれなりにみんな来ていたけど、2学期になるとがくんと減って、3学期の今はほとんど誰も見かけないような状態です。コース開始当初からあまり来ていないため先生に顔を覚えてもらえず、この時期になって突然フラリと登校してきたところ、「あなた誰?別のクラスから移ってきた子?」と聞かれるようなツワモノもいます(笑)。生徒がそんな調子でも先生たちは責任感の強い方が多いです。生徒の顔も(出席していれば)覚えてくれているし、しばらく来ない子がいると「○○さんはどうしてる?最近見ないけど」などと気にかけてくれます。出席の取り方は先生によって違います。ちょっとの遅刻でも欠席扱いにする先生もいれば、ちょこっと顔を出すだけでもOKな先生もいます。
エッセイ
量的にはセントマよりもチェルシーのほうが断然多いです。
初エッセィは「チェルシーのファンデに来て学んだこと、発見したこと」というお題で500語が1本。2学期には学部進学用の「Personal Statement」(500語)と自分のリサーチしたことや参考にしたアーティストについて書く「Research Writing Project」(1500語)の2本。3学期には「My Final Project」(500語)が1本。大変でした。中でも1500語の奴が長い分だけ特に大変でしたが、とにかくジュエリーの歴史とかデザイナーについて破れかぶれの勢いで書きまくりました。
最初はエッセイが苦手でしたが、嫌々書いているうちに慣れてきて自信がついてきました。これがIELTSのスコアに反映されるといいんだけど。
英語の補習
英語の補習クラスは20人~30人くらい登録しているのに顔を出す学生はいつも4、5人しかいません。私はいつも行っていますよ。
ワークショップ設備
チェルシーはインテリアと空間デザインが看板コースなのでその方面のワークショップ(機材の入った部屋)が充実しています。私が選択しているJewellery科向きのワークショップは特にないので私は専ら家で作業しています。
友達
私は中国語ができるので中国人の友達が多いですが、Chelseaの中国人は(日本にいる中国人に対するありがちなイメージと違い)ほとんどがBoarding School(英国の寄宿制学校)上がりの富裕層なので、がつがつしてないし英語にも不自由していません。クラスのみんなとはもちろん仲良しだけれど、実は一番仲がいいのはセントマのオリエンテーション時代のクラスメートたち(日本人のユニ学生)です。今通っている学校はみんなバラバラですが、互いにこまめに連絡をとりあって集まっては楽しかったオリエン時代の思い出や将来の夢に花を咲かせています。
チェルシー大好き
通っていると気分が良くなる学校です。テムズ川もすぐそこだし雰囲気がいいんです。そりゃプロジェクトとかは大変だけど学校に行ったら友達がたくさんいるし自分の好きなことができるから大学ってほんと楽しいなって思います。小学校のときから学校が楽しいとか行きたいなんて思ったことなかったのに。私もそうだけど、留学生は「留学しよう!」と自分で決心して来た人たちだから意識が高くて刺激されます。他のファンデには通ったことがないからわからないけど、ここにきてよかったなって思います。
嫌なところ?ほんとにないです。しいて言えばトイレが古いってことぐらいかなぁ。嫌なことって何かあったっけ?ってさっきから一生懸命考えているんですけど、ほんとにないんですよね。大満足。
学校のまわりは治安がいいので女の子でも安心して通えます。学校から徒歩5分の超豪邸に住んでいる台湾人の女の子がいて、よくそこにみんなで溜まってます。
画材の調達方法
カレッジショップは食堂の脇にありますが、私は結構ゴミを拾って作品に使ったりしちゃうんですよね。なんでも画材になるから。必要なときはCASS Artで調達しています。
寮トモ
フロアを共にする相性の良い8人の仲間と楽しい寮生活を送っています。8人のうちイギリス人は5人。積極的に話しかけるタイプの学生が多いせいか、他のフロアの住人とも快適な交流が生まれます。ところで私は超自炊派。なんでも自分で作っちゃう。寮友が多くて居心地がいいからあまり外で食べようという気が起こらないんですよね。
ファッション・デザイナーになりたかった
私は小学校2年の歳まで中国の大連に住んでいましたが、もうその頃からファッションが超大好きで、大きくなったら必ずデザイナーになるって思っていました。これといった理由は思いつけないけれど気付いたらとにかく好きでしょうがないって感じ。特にガリアーノが大好きで、ガリアーノといえばセントマじゃない?ってなわけで進学時期を迎える頃には「絶対セントマのあるロンドンに行く」って決めていました。
ジュエリーに魅せられて
小さい頃からファッションデザイナーになるのが夢でファッションするならセントマってガチガチに固まっていたのですが、チェルシーのファウンデーションに進んでからジュエリーの面白さに開眼しジュエリーを専攻することに決めました。そのきっかけとなったのがDiorのジュエリー・デザイナーのヴィクトワール。自然からインスピレーションを得て大ぶりでカラフルな作品を作る人です。一見フェイクっぽいんだけれど、実は全部本物の貴金属やストーンでできている、みたいなきわどさが持ち味です。昔からDiorの服が好きで色々調べているうちに彼の作品に出合いました。
一人で何でもできるもん
セントマのオリエンテーションでワイワイやっていたのがついこの間のことのような気がするのに、あれから1年以上経っているんですよね。ほんとにあっというまのことでした。ロンドンに来てからは親もいないし頼れるのは自分しかいないので、なんでも自分でできるようになりました。
休みの日の過ごし方
学校がないときは基本的に寮にいます。自室で作品を作ったりダラダラ過ごす時間がとっても幸せです。たま~にカラオケに行くけど高いんですよねぇ。40ポンドくらいするもん。
好きなミュージアム
V&Aが一番好きです。休みの日にミュージアムに行くとすればここですね。あとはサーチギャラリー。ここ1年間のエキシビションで一番印象深いのは、去年の秋Show Studioというイベントで見たファッション写真家ニック・ナイト作の短編映画です。
ロンドンは好き?
ロンドンは東京みたいに広くないけれど友達がいっぱいいるから楽しいです。
ロンドンで一番好きな場所
一番が自分の部屋で二番目がセルフリッジ(デパート)。何をしたらいいかわかんないときはセルフリッジに行っちゃいます。