【コース体験記】チェルシーカレッジ MA Fine Art修了の古武家賢太郎さん グループ展
2009.12.18
BA&MA課程
~”GIFT”展で何が起こった?~
Mr Kobuke(2009年チェルシー卒)をはじめ多くのチェルシー卒業生が参加するグループ展がロンドンでオープンしています。Mr Kobukeのお招きを受けて会場に赴いたユニコン記者が目にしたものは・・・?
この秋にChelsea CollegeでMA Fine Artを卒業した古武家賢太郎さんが、東ロンドンのギャラリーにてGiftというグループ展に出展しています。参加アーティストの10人の中にはChelseaの卒業生が多数いるとのこと。キュレーターがChelseaに縁の深い人物で、卒展を見に来てこれはと思ったアーティストに声をかけていたようだ、という裏話もちらり。やはり出身校のネットワークというのはどこの業界でも強い模様。
ちなみに、今回出展されている古武家さんの作品は既に売約済み。おいくら万円(死語)なのかは「ヒ・ミ・ツ」・・・ってことはかなりの額?想像が膨らみます。
クリスマスシーズンにちなみ、「贈ること」やその意味に焦点をあてたこの展覧会のオープニングは、実はギャラリー自体のオープニングも兼ねていたとのこと。それもあってか、新しいギャラリーの門出にふさわしいフレッシュな若手の作品で構成された展覧会になっていました。このあたりには今雨後の筍のように新しいギャラリーができていますが、同時に実力のないギャラリーはすぐに消えていかざるを得ない激戦区でもあります。そんな中、今回の展覧会は・・・
見てください、この写真。一目見たスタッフが「何これ、火事現場?」とコメントしたほどの野次馬、いや混雑ぶり。何の写真だか全くわかりませんね、皆さんごめんなさい。「どんな感じだか写真撮ってきてホームページに乗っけよう」と勇んでカメラ片手に出かけたものの、行ってみるとギャラリーの中の様子の写真が一切撮れないほどとにかく激混み!!地図を片手にギャラリーへ向かう道すがら、寒い日&他に何もない地域にも関わらずギャラリーの外にまで人があふれていて、遠くからでも「お、あそこだな」とすぐにわかったほど。
そして中に入ろうとしてみてまたびっくり、とにかく人・人・人で入れない!
なんとか中に入っても、これまた人・人・人で作品が見えない・・・・・
とにかくまずはこの盛況ぶりだけでも撮っておくか、と撮影。(ちなみに、写真に写っている白い椅子の輪は作品です。)「オープニング」というものにまだ行ったことのない皆さんにその雰囲気をお伝えできれば、と思って撮ってきました。・・・いえ、決して作品が全く見えないことに対する言い訳ではありません(!)
それにしても、ロンドンの大手ギャラリーのオープニングに行くとどこもこんな感じで「作品鑑賞はどこへやら?」という状態になっていますが、新しいギャラリーでこれだけの人を動員するというのはなかなかのものです。
来場者に振舞われているワインにすらすごい行列。日本人ならば、よほど「タダ酒」にこだわる人でもない限りもらっとこうという気も失せるくらい長~い列でした。そこは外人勢、何のそのという顔でひたすら並び続けて列はちっとも短くならず。
さすがにこのままでは帰れん、と何とか古武家さんの作品の前まで泳いで行き、人の波に流されそうになりながらその場にふんばって無理やりワンショット。これが「ヒ・ミ・ツ」のお値段がついた今回の出展作品。これまでの古武家さんの作品に、何やらシュール&グロテスクな要素が加わっています。「何があったんですか、この1年で(笑)」と問うと、「へへへ・・・」というお答えが・・・。深い?
近隣のギャラリーも日にちをあわせてイベントを行っていましたが、ここまでの混雑ぶりは見られなかったことを鑑みると、新生ギャラリーのスタートは上々と言えるのでは?ぐっと寒くなりなしたが、12月24日までの期間中、時間のある方は暖かいコートを着てぜひお出かけください。
開催情報
Gift
2009年12月24日まで
10 Vycer Street Gallery
10 Vycer Street
London E2 9DG
火~土 11時~18時
http://www.10vynerstreet.com/