2016年06月23日
【この人に聞きました:メディア掲載】File19. 小迫としかさんがメディアで紹介されました!
セント・マーチンズ(CSM)のオリエンテーションコースを経て2015年9月にファウンデーションコースに入学した小迫としかさんが、ブリティッシュカウンシル発行の【英国留学ガイドブック2016/17】で紹介されています!
小迫さんが編集部に送った原稿の文章が素晴らしすぎたので、スペースの関係でガイドブックに掲載できなかったロンドン留学体験についてもユニコンウェブサイトで紹介いたします!
セントマ-チンズが常に世界のアート&デザイン、クリエイティブ業界を牽引してきたカギとなる教授法、英国大学で学ぶ意義、ロンドンでの生活など、貴重なお話しが満載です!
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■英国留学を決断した理由
最終学年を目前にしていた大学3年生後期、当時学んでいた政治分野にこのまま進路を進めていくかどうかという悩みを抱えていました。
アートに興味を持ちながら、チャレンジしなかったことを後悔する気持ちと、3年生ですでに単位を取り終わっていたため、大学最後の1年を手持ち無沙汰にしたくはないという思いが重なったことが、アート留学を決断したきっかけです。
イギリスにあるセントラル・セント・マーチンズを志望した理由は、日本でも知名度の高い学校であったこと、また日本の芸術大学と違って技術面よりもアイデア面での教育を重視するという評判からですが、ロンドンというロケーションも魅力的でした。英語環境であることや、治安やシステムの整っている国際都市であることが、安心した留学生活、勉学への集中につながると考えたからです。
■情報収集や留学の準備に関して
英国に留学していた友人・インターネットでのリサーチから事前に分かったことは、ロンドン留学はとても費用がかかるということです。
私は授業料を除いた生活費は自分でまかなう予定だったため、当初物価と家賃の高いロンドンでの生活には大きな不安がありました。条件に合う奨学金制度なども見つけることはできなかったのですが、新生活を始めるにあたって教材購入や引越しなど出費がかさむことを見越し、貯金には努力しました。
渡英前は短期的にアルバイトを4つ掛け持ちするというハードな日々でしたが、実際に渡英直後の夏には190円台にのぼるほどのポンド高に。資金を十分に貯めておいて良かったと改めて感じることとなりました。英語力については特に準備といったことはしていませんが、留学をきっかけに語学力を伸ばしたいと考えているので、今は移動時間などにメトロ新聞やオンラインを利用して学習するようにしています。
■英国のアート教育
私のコースでは毎週新しいプロジェクトが課題として与えられます。テクニックを学ぶような課題も稀にありますが、授業は技術的なことはあまり教えてくれません。その代わりにアイデアをどのように作るか、それをどのように作品に変換するかを教えてくれます。
授業はプロジェクトごとに複数のチューターと自分の作品やアイデアについて相談するという形で進みます。チューターたちは知識・経験豊富で熱心、厳しい意見をくれることもありますが、生徒が真面目に取り組んでいる限りとても大きな助けになってくれ、そして作品のプロセスをとても評価します。
例えば、アイデアはどのように生まれたか、その作品を作る意義は何か、なぜその媒体・材料・色形なのか、十分な実験やリサーチはされたか。シンプルな授業に聞こえますが、リサーチから得たインスピレーションやチューターらのアドバイスを受けて自分がどのように作品を変えていくか、そしてそれを繰り返すことで驚くほど成長します。
■余暇の過ごし方
朝は学校の開始時間が10時半と余裕があるので、週に2回ほどはヨガ教室に通ってから登校します。ロンドンのいいところのひとつは、色々なスポーツ施設があること。スポーツジムも日本と比べて費用が安いのと、学割もきくので、利用している学生が多いです。
また授業が週3回しかないので、平日残りの2日の日中はインターンをしています。ファインアートやフィルム作品の展示会をコーディネートする会社で働きながら、WEBデザインを学んでいます。
忙しい平日とのメリハリをつけるために、土日は完全に休みをとり、フラットメイトやクラスの同級生と新しいスポーツや美術館、展示会に出かけることが多く、イギリス国内で日帰りや一泊の旅行に行くこともあります。
同級生は年下がほとんどなので、学校以外のプライベートで遊ぶということは少ないですが、バイト先の同僚や以前フラットをシェアしていた友達とは頻繁に連絡を取り合って、交流を深めています。
■住居、アルバイトなど、生活について
現在ノースロンドンにある三階建て一軒家をイギリス人男性と2人でシェアしています。ロンドンでのフラット探しは家賃が高額な上に家は他人とシェアが当たり前、渡英直後は収入もなかったので、節約のため短期間ですが4人部屋や2人部屋でのルームシェアも経験しました。
またこちらでは部屋探しアプリなどでのフラットハンティングが主流で、簡単に見つかりますが、欠陥住宅や大家さんとのトラブルもよく耳にするので、私は今のフラットはきちんと契約書作成やアフターケアをしてくれるエージェンシーを介しました。
エリアによって全く生活が変わってくるのもロンドンの面白いところです。西ロンドン、南ロンドンと住んできましたが、今回北を選んだ理由は学校・インターン先・アルバイト先のどれへも距離が近く、安全、それでいてトレンディな東ロンドンへのアクセスも良いから。今のロケーションとライフスタイルにはとても満足しています。
■英国留学を経験して
こちらの教育はとてもストレート。悪い作品は悪いと言われます。しかしそれを通して、どのようにモチベーションを維持するかなど、自分の心をコントロールすることを学びました。
イギリスの生徒は高校課程で専門的な教科を修了してから大学に進学します。グラフィックデザインに限って言えば、ソフトウェアを使いこなせて、カメラスキルもある人たちばかり。彼らと比較して、アートの学習経験がない私は自分が劣っていると感じることもありますが、あえてそういうときこそ自分の作品についてどこがよくないか周りに意見を求め、時には褒めてもらう。またいいなと感じた他人の作品に対しても質問するようにして、落ち込んでもすぐ次に取り組まなければいけない環境を自分で作れるようになりました。
留学は今まで慣れ親しんできたものから離れることで、寂しく大変な思いをすることも確かですが、同時に自分がどういう人間かを教えてくれる、そして成長できる良い機会だと思います。
■今後について
当初は現在のコースを修了後は帰国し就職しようと考えていましたが、今は学んでいる分野を本気で継続して行きたいと考えるようになり、大学院進学を検討しています。
現時点では芸術大学で本格的に勉強し始めてさほど時間も経っていませんが、この短い間で私の視野を大きく広げてくれたセントラル・セント・マーチンズでの教育はもちろん、そのほかにもロゴ・パンフレットデザインやカメラアシスタント、雑誌製作、ブックカバーデザインなどといったあらゆるジャンルの仕事に携わる機会に出会えました。それが自分にとって勉強となり自信になり、進みたい道を明確にしてくれました。私は今のコースでグラフィックデザインを専攻していて、グラフィックデザイナーという職に就きたいと考えています。現在通っているのはアーティスト養成に焦点を当てている大学なので、大学院にはロンドンにあるデザイン学校を出願先にしようと考えています。
■英国留学に持っていくと便利だと感じたもの
PCや携帯電話のほかに日本製カメラ、海外対応のヘアアイロンなどを持って行きましたが、特に活躍しているのは日本の活字が恋しくなった場合を想定して購入したKindleです。
実はロンドンには日本の書店があるのですが、お店の規模は小さくまた価格も高いので、Amazonで簡単にダウンロードした電子書籍をKindleで楽しんでいます。
また電気製品ではないですが、日本の差し込み口に対応した変換プラグは持って行くべきだと思います。対イギリス用だけでなく他の国のコンセントにも対応したものを用意しておくと、留学中に海外旅行などに出かけた際も安心です。
■絶対に持って行った方がいいもの
ジェットストリームなど細くてスムーズに書ける油性ボールペンは、こちらにはあまりないので10本まとめて買って持って行き、重宝しています。
またタオルハンカチもヨーロッパでは滅多に売っていないので、よく使われる方は持って行ったほうが良いです。特定の薬を常用されている方はもちろん滞在国にも持って行かれるといいですが、ただ風邪薬や花粉症の薬などといったものは現地のものを買ったほうが良いと思われます。こちらで引いた風邪はこちらの風邪薬でないと効果がないためです。
■出発までにしておくとトクする準備
銀行で口座を開設し、インターナショナルキャッシュカードを発行しました。
私は新生銀行を選びましたが、その理由は手数料が比較的安いことと、現地通貨を引き出す海外ATMの対応数が多いことでした。送金などしてもらう機会があるときに便利です。
またロック機能付きのUSBメモリーにパスポートや学生証のコピー、航空券Eチケットやバンクステイトメント、大学からのオファーレター、IHSナンバーなどのデータを入れたものを、旅行に行くときは持ち歩いています。これは実際にポルトガルに行った際スチューデントビザカードが入った財布を盗難に遭い、イギリスに戻った際イミグレーションオフィスで提出し、スムーズな再入国に役立ちました。こういったもしものトラブルを想定しておくこともヨーロッパでは重要です。
小迫としか(こさことしか)さん
【留学した都市】 London
【留学した学校】 University the Arts of London, Central Saint Martins
【コース】 Foundation Diploma in Art & Design: Graphic Design & Communication pathway
【留学期間】 2015年4月~現在も留学中
【留学準備の開始時期】 留学の4ヶ月前
【渡英直前の英語力】 IELTS 6.5
【滞在方法】 フラットシェア
【授業料を除いた1ヶ月のだいたいの生活費】 900ポンド
投稿者 unicon : 11:19
2015年06月11日
【この人に聞きました:メディア掲載】File18. 田口愛子さんがメディアで紹介されました!
セント・マーチンズ(CSM)のオリエンテーションコースを経て2014年9月にファウンデーションコースに入学した田口愛子さんが、ブリティッシュカウンシル発行の【英国留学ガイドブック2015/16】で紹介されています!
以下、記事の内容です。
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■英国留学を決断した理由
私はアメリカの大学に留学していて、ニューヨークの美術大学に編入するつもりでした。しかし、英国に旅行する機会があり、ロンドンを訪れて衝撃を受けました。私が理想に描いていた環境がロンドンにあったからです。それを機に、渡英することを決めました。両親には反対されましたが、どうしてもロンドンに行きたかった私は、英国の大学の仕組みやなぜ行きたいと思ったのかを説明し、自分の熱意を伝え、両親の理解を得ることができました。
■英国のアート教育
私は現在、ファウンデーションコースでFine ArtのPaintingを学んでいます。常にReflective Journal(日記のようなもの)とInformation File(リサーチなど)をネット上で進めながら、スケッチブックにアイデアを描き、試作をつくってみて最終的な作品を制作していきます。日本と英国の美術教育には違いがあり、私の通っていた美術系の高校ではクオリティの高い作品が良いとされ、final outcomeを重視していました。しかし、英国ではfinal outcomeよりもprocessの方が大切で、最初に浮かんだアイデアをどう発展させるかが重要とされています。ある先生には「作品が胎児だとしたら、アイデアは受精卵です。それを人間の形にするには何かを加えたり、削ったりしなければなりません。受精卵がそのまま大きくなってしまうだけだとダメなのです。アイデアをDevelopすることで、すてきな赤ちゃんになるのです」といわれました。
■英国での滞在生活
ロンドンでホームステイ、寮、オーナーとのフラットシェア、友人とのフラットシェアのすべてを経験しました。ホームステイの良し悪しは、相性や運だと思います。その後はカトリック系の寮に滞在しましたが、結構門限が厳しかったです。現在は英国人の友人とアパートをシェアしながら楽しく暮らしています。
■英国留学を経験して
留学で最も大切なのは「自分と向き合うこと」だと思います。異国の地で自分がやりたいことは何か、将来どうするべきなのかなどを考えたり、外へ出て母国がどんな場所なのかを理解したり、世界で何が起きているのかを考えたり。それが留学で得ることができる貴重な経験だと思います。
田口愛子(たぐちあいこ)さん
【留学した都市】 London
【留学した学校】 Central Saint Martins
【コース】 Fine Art, Painting
【留学期間】 2014年2月~現在も留学中
【留学準備の開始時期】 留学の2ヶ月前
【渡英直前の英語力】 IELTS 5.0
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後日談・・・
この留学体験記取材後の2015年5月に開催されたセントマーチンズのファウンデーションコースのShowに来場したロンドンのギャラリー関係者が田口さんの作品をとても気に入り、何とこの度ロンドンのギャラリーとアーティスト契約を結ぶことになったという素晴らしいニュースが飛び込んできました!
イギリスは若手育成に尽力する国、そして世界中から人が集まる大都市ロンドンは若手が発表する場が多く、とりわけ才能ある未来の偉大なるアーティストの卵の宝庫であるセントマーチンズのファウンデーションのshowにはギャラリーやメディア関係者が数多く来場します。
内向きな性格の日本人は見知らぬ人に話しかけるという積極的なアクションを起こす習慣がありませんが、ロンドン芸大のShow、Exhibitionでは来場したお客様と会場にいる学生が意見交換をしたり、その場で「作品を買いたい!」と話がまとまることは珍しくありません。
若者であろうと学生であろうと一人のアーティストとしてリスペクトしてくれるのがロンドンの魅力です。
それでもファウンデーション学生でアーティスト契約というのは近年あまり聞いたことがなかったので、田口さんに更にくわしくユニコンでもインタビューをしちゃいました。
ユニコン執筆の体験記は近日公開します!!!!
投稿者 unicon : 11:58
2014年06月13日
【この人に聞きました:メディア掲載】File17. 田崎志佳さんがメディアで紹介されました!
セント・マーチンズ(CSM)のオリエンテーションコースを経て2013年9月にファウンデーションコースに入学した田崎志佳さんが、ブリティッシュカウンシル発行の【英国留学ガイドブック2014/15】で紹介されています!
以下、記事の内容です。
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■英国留学を決断した理由
日本の大学の写真学科に落ち、悔しくて見返してやるつもりで留学を決断しました。英国を選んだ理由は、昔からこの国の文化やファッション、音楽、アートが好きだったからです。大学に落ちてから約2か月後に渡英し、UAL Central Saint Martinsの短期コースを受講しました。驚くほど国際的で、個性的な人がたくさんいて、優しくオシャレで、かわいいカフェや古着屋がたくさんあって・・・たったの1週間のコースでしたが、ロンドンが大好きになり、そのまま入学を決めました。
■英国のファッション教育
私はやりたいことがたくさんあったので、ファウンデーション・コースでDiagnosticというのを選びました。初めの2か月間は自分が選んだGraphicとFine ArtとFashion & Textilesを勉強し、ポートフォリオ・レビューを受け、Fashion Communicationに入りました。頻繁にあるチュートリアルや成績評価に向けて課題をこなしていくのが大変ですが、楽しみながらやっています。将来はファッション誌に関わる仕事に就きたいので、Styling、Photo、Illustrationなど、楽しく勉強ができています。
■余暇の過ごし方
友だちの写真家がやっているアートスペースへ行ったり、ホリデーになればヨーロッパを旅行したり、往復£10くらいのバスを予約して地方都市へ日帰りで旅行したり・・・、楽しみはたくさんあります。
■英国留学を経験して
年齢・国籍などに関係なく、さまざまな人が同じ課題に取り組んでいる環境が刺激で、「自分もがんばろう!」と思わされます。好きな写真家にコンタクトをしてみたり、雑誌にコントリビュートしたり、自分でつくったアクセサリーやZine(自作の小冊子)、イラストなどをアートフェアで売ったり・・・日本にいたときは自分をアピールすることをしてこなかったので、そこがいちばん変わりました。
田崎志佳(たさきゆきか)さん
【留学した都市】 London
【留学した学校】 University of the Arts London, Central Saint Martins
【コース】 Foundation, Fashion Communication & Promotions
【留学期間】 2013年8月~2014年6月
【留学準備の開始時期】 留学の10ヶ月前
【渡英直前の英語力】 IELTS 5.0
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投稿者 unicon : 17:03