bar

2015年05月20日

ビザ(英国滞在許可証)に新ルールが導入されました

〜〜〜 ここに記載する内容は2015年5 月現在有効なものです 〜〜〜


2009年に発布された「Points-based System:ポイント制」の導入以来、ビザ(滞在許可証)の申請にはあれこれの追加条項が加えられ続け年を追うごとに複雑なものになってきましたが、2015年5月、さらなる新ルールが加えられました。

観光ビザや学生ビザ、駐在員ビザなどを合わせると英国には10余種類ものビザがあります。
ここでは〔学習希望者〕との関連性が最も高い以下のビザに焦点を当てて説明します。

(↓↓クリックで拡大できます↓↓)
201505_visa1.jpg


★★★ Tier 4と11 months SSVについて ★★★

Tier 4と11 months SSVは出発前のビザ取得が必須です。
このふたつのビザ取得に〔IHS〕・〔BRP〕という2つの新条項が加わります(2015年5月から)。

Immigration Health Surcharge (IHS) :国民健康保険料について■

英国はこれまで6ヶ月以上のフルタイム学生に対してはその国籍を問わず、NHS(National Health Service:日本の国民健康保険にあたる) と呼ばれるサービスを無料で提供してきました。

しかし2015年4月、「同年4月6日より6ヶ月以上の英国滞在を希望するEEA圏外の国籍の学生に対してNHSサービス料の支払いを義務化する」という政府声明が発表されました。
それがImmigration Health Surcharge(イミグレーション・ヘルス・サーチャージ)です。

この支払い義務はこれから留学する人だけでなく、すでに英国に留学していて今後ビザ延長を希望する人にも適用されます。サーチャージを払いさえすれば従来通り、NHSを利用できます(かと言って、自分は絶対NHSを利用しないから払いたくないと主張しても支払いを拒否することはできません、つーか、払わないとTier 4ビザの申請ができません)。

◆支払いが必要な人◆
6ヵ月以上の英国滞在許可を申請する人。
大学のフルタイムコース受講者、6ヵ月以上の語学コース予約者、Tier 5で渡英する人。

◆支払いが不要な人◆
英国滞在期間が6ヵ月未満の人。6ヵ月未満のコース予約者(PAEP参加者も含む)
支払いは不要だが、IHS登録は必要です。
支払いが不要なのでIHS登録作業を完了すればTier 4ビザ申請に必要な〔HISレファレンス番号〕が
メールで届きます。

◆IHS登録も支払いも不要な方◆
Standard Visitor Visa〔観光ビザ〕もしくは短期学生ビザShort-term Study Visa〔6ヵ月有効〕で渡英する人。EEA国籍の人、永住権申請者、軍人、亡命希望者など。
しかし現地でNHSを利用した場合は、その都度医療費を支払う必要があります。


Biometric Residence Permit (BRP) :外国人用身分証明書について■

これまでは日本出発前に申請すれば一発で交付されていたTier 4ビザですが、2015年5月以降は取得作業の完了まで二段階にわたるアクションが必要になりました。
Biometric Residence Permit(BRP)という外国人用身分証明カードの導入がそれです。導入時期は国によって異なりますが、日本については2015年5月3日~31日の間に施行が開始される見通しです。

◆Biometric Residence Permit(BRP)とは◆
英国滞在を許可された外国人に与えられる身分証明カードで、BRPとかresidence permitなどとも呼ばれています。BRPカードには申請者本人の全Tier 4情報が内蔵されています。この真正Tier 4とも言うべきBPRカードは英国到着後でないと入手できません。ビザの取得まで二段階でのアクションが必要になったという前述はこのことを示しています。
なお、留学生には英国滞在期間中、常にこのカードを身に着けておくことが義務付けられています。

●日本国内でのビザ申請手続き作業に変更はありません。
●交付されるビザの〔形態〕が変わります↓
交付されるのは、〔30 day vignette(仮称)〕という、自分がビザ申請書に書いた渡英予定日から30日間だけ有効な滞在許可証です。
この30日ビザのほかに、‘decision letter’という書類を渡されます。この書類には、英国到着後にあなたがBRPカードを受け取ることができる期日や受け取る場所(郵便局)が記載されています。

投稿者 unicon : 2015年05月20日 16:46