2013年10月08日
【コース体験記】マミーの報告書:我が息子(16歳)、夏のロンドンを独り往く
北川君はスイスの日系高校に通う16歳の高校生。
将来は ロンドン芸大でファッションビジネスを学びたいと考えている。計画が実現すれば4年以上の時間を過ごすことになるロンドンを敵情視察がてら一目見ようと今年の夏休みを利用して5週間の単独ジャーニーを決行した。
元々スイスに住んでいるといっても、そこは日本風にガッチリ守られた安心安全のボーディングスクール。その優しいゆりかごを初めて独りで飛び出すのだ。
騙されないかスリに遭わないか寂しい思いをしないか病気をしないか…母親ですもんあれもこれも心配のタネはつきません。
毎日ムネドキの5週間が過ぎたころ、お母さんからユニコンにお便りが届きました。
到着するなりタクシー代を立て替えてくれたホームステイのこと、寝る間も惜しんで探索したロンドンのこと、語学学校のこと、セントマーチンズのサマースクールのこと…熱く燃えた北川君の5週間の思い出がびっしり詰まっていました。まだ若い息子を思い切って送り出したお母さんの勇気もすごいけれど、その交信密度がもっとすごい。まるでお母さんもロンドンに行っていたみたい。
「今後同じように留学を考えていらっしゃる高校生の方たちのお役にたてれば」とユニコンのホームページへの掲載を承知してくださった北川マミー、ありがとうございます。
北川くんのロンドン留学スケジュール
5月27日から6月21日までの4週間:語学学校 St.GilesのHighgate校で英語の学習
6月24日から6月29日までの5日間:セントマーチンズのサマースクール“Fashion Design For 16 - 18 Year Olds” を受講
ロンドン滞在方法:ホームステイ
◆スイスからイギリスへ ~いきなりのトラブル発生~◆
まず渡英当日、本人のキャッシュカード発行元のスイスの銀行がシステムメンテナンスを行っていて、ジュネーブ空港・ヒースロー空港で使用不可で現金が引き出せないというトラブルが発生。
取り敢えずヒースローエクスプレスのeチケットは持っていたのでパディントンまで行き、そこからタクシーでロンドン北東部のホストファミリー宅まで行き、いきなりタクシー代を立て替えて頂くことに。
翌日の午後には復旧したのでATMで無事に現金を引き出して、ホストマザーにお返しすることができました。
息子本人は“現金は空港で引き出せばいいや〜”、と、ユーロとポンドの小銭しか所持していなかったようなので、こういうことも想定して、これからは数日間は困らないくらいの現金は持って行かなければ、と痛感したようです。
◆ホームステイ◆
紹介して頂いたホストファミリーは、普段は離れて暮らしている芸術家の旦那様と独立した2人の娘さんを持つ年配の優しいお母さんお一人で、毎日学校から帰ってくると2人でいろんな話をしたそうです。ファッション、洋服や鞄、お勧めのお店、お互いの国の文化・習慣の違いについて。本人も話好きなので、話題は尽きなかったようです。
帰り際には『次回ロンドンに来る予定が決まったら直接連絡してきなさいね』、と言って頂いたそうです。
また、Zone2のStamford Hillという所にあるお宅で、とても便利でラッキーだったと言っておりました。
到着した翌日に、お母さんが語学学校のSt.Gilesまで一緒に下見に行ってくださいました。
それから4週間、平日の9〜13時はSt.Gilesへ通い、午後からは思う存分に観光・美術館巡り・ウインドウショッピング。
土日も朝から晩までひたすらロンドン市内を歩き回り、家でゴロゴロしていた日は一日も無かったというくらい、毎日がとても楽しかったようです。
招待メールを頂いていたセントマーチンズの卒展も見に行ってきたそうです。
◆語学学校 St.Giles◆
St.Giles のクラスではさすがにこの時期、高校生は自分一人だったそうです。日本人は社会人の方が2人。いろいろな国のクラスメイトとのディスカッションで、各国の文化の違いが分かったのが面白く興味深かったようです。
以前、他の語学学校に行った先輩から『授業が面白くなくて退屈だった。』という話を聞いていたようですが、St.Gilesの授業はとても良かった!と言っておりました。
St.Gilesでの4週間が終了した翌日の22日、 International House でIELTSを受験してきました。
在学中の高校の進路指導の先生からは、IELTSは一年間で何回も受けるのはムダだ、と言われているのですが、本人・親としては機会があるなら積極的に受験はした方がいい、と思っているので。
結果は総合では5.0で前回と同じでしたが、各項目が4.5→5.0に上がったということで、まぁ、少しは英語に慣れたのかな〜と。次回は10月に学校から希望者のみ受験に行くようです。
◆セントマーチンズのサマースクール Fashion Design for 16-18 Year Olds◆
ロンドン5週目はいよいよセントマーチンズの サマースクール。これがまた凄く良かったそうです!
Fashion Design for 16-18 Year Oldsということで、受講生はやはり女の子が多かったとか。
日本人は自分1人で他は全員ヨーロッパの高校生だったそうです。
いきなり初日にパートナーを組んだ子の顔を描き合う、という一番苦手な授業があって焦ったそうですが、その後はクラス皆でバービカンセンターへ出掛けて、洋服生地のパターンのモチーフ探しをしたとか。使えそうな物をデッサンしたり写真を撮ったり。
本人は英国ということでチェック柄をいろんな色のパターンで描いてみて、それを菱形に変形して繋いでみようと思ったそうです。
そして、このクラスのハイライトは『Future Fantasy』というお題で自分の作りたい洋服をデザインしてプレゼンをする、というものだったそうです。
Fantasy、ということで、ほとんどの生徒が明るいイメージの洋服を描いていたそうですが、本人は過去・・・架空の戦前へ戻り、そこから見た将来、をイメージしたとかで、ミリタリー風の紳士物のコートを描いていました。
チェック柄の中にバービカンセンターで撮ってきた風景の写真の中の枯れ草(?)のようなものをPCに取り込んで生地のパターンを作ってプレゼンをしたそうです。
本人曰く『意外にも先生に大絶賛されて、ポートフォリオに使えるよ、って言ってもらえた!』そうです。
自分は絵を描くのが大の苦手だったけど、今回の授業でアートとファッションは近いようで遠いのかな〜、と言っておりました。
そもそも褒めて育てる、っていうところが日本の美術の授業とは違うかも、と感じたようです。
中学まで美術の授業は苦痛でしかなかったのに、こんな授業ならもっと受けたかった!!だそうです。
初めての英国で、どんな留学になるのやら・・・ちゃんとついていけるのか?と密かに心配していましたが、スイスに帰りたくないぐらい刺激的で充実した毎日だったようで、正直親の私もビックリしています。
でも、もし自分が日本の高校に通っていて、いきなりあの環境に放り込まれたとしたら、多分言葉の面で厳しかったと思う、と言っておりました。
まだまだ流暢に話す、っていうのは難しいけど、言われている事は聞き取れるし、言いたい事は伝えられるし不自由はなかったよ、と。
とにかくスリに狙われないように、キョロキョロしないで慣れた風に歩くように毎日気を付けていた、と言っておりました。
簡単に、と思って書き出してみたら、なんだか長くなってしまいましたが・・・
こんな感じの息子のロンドン留学でした。
投稿者 unicon : 15:55
2013年10月03日
【コース体験記】TAKAKOさんのロンドン語学&アート留学記
10月に入り日本はようやく涼しくなりましたが、今年の夏は本当に暑かった・・・。と、毎年言っているような気がしますが、酷暑の日本を抜け出し “語学学校St.Gilesを4週間+セントーチンズの夏のアート大祭典 サマースクールを2週間” のユニコン式ダブルスクール留学から帰国されたフリーランスのグラフィックデザイナーTAKAKOさんがユニコン東京事務所に遊びに来てくれました。
(以下、ユニコンのステマ記事のように聞こえますが、TAKAKOさんが語った事実です。)
◆留学のきっかけ◆
―― TAKAKOさん、お久しぶりです。(ファッションがすっかりロンドンスタイルになっていてユニコンスタッフちょっぴり驚き)
今日はTAKAKOさんのロンドン留学について色々お話しを聞かせてください。
フリーランスのグラフィックデザイナーとしてご活躍されているTAKAKOさんですが、そもそも何故に留学をしようと思ったのですか?
率直に言うと“外を知りたい、外を見ないと息が詰まる”というのと“危機感”です。
日本は外からどのようにみられているのかということに興味があり、現在の環境と違うところに行きたい!という願望が強くありました。
そして、グラフィックデザイナーとしての将来を考えたときに、日本だけでなく海外のお客様とも取引ができたら、仕事の幅が広がるな、と思い英語力の向上を第一の目的に外に出ようと思いました。
◆留学先にロンドンを選んだわけ◆
―― ユニコンはロンドンの学校しかお付き合いがなく、他の留学エージェントのように英語圏の色んな国を紹介していません。ユニコンにお問い合わせいただいている方はそもそもロンドン留学希望者なので、そう言えばあまり皆さんに質問したことがなかったのですが、なぜロンドンを留学先に選んだのですか?
場所はニューヨークかロンドンを考えていました。理由は大都市だから。
私の仕事や状況を見るのに大都市以外に行くという選択肢はあり得ませんから。
最初は旅行経験があり馴染みが深いニューヨークにしようと思ったのですが、“TAKAKOはロンドンが向いているよ!”と複数の友人に言われたのが、私を未開の地ヨーロッパの大都市ロンドンに向かわせました。
―― そしてユニコンに辿り着いてくださった訳ですね!文化やビジネスの面で常に世界の注目を集めるロンドンこそがグローバルなキャリアを目指す日本人の留学先にふさわしいとユニコンは考えます。ユニコンは英国留学でなく、ロンドン留学を提案します。
ロンドンに行こうと決めたのが2012年12月。
仕事もしているし、半年や1年という時間は割けないものの、短期間で語学だけでなく“おケイコ留学”も経験できれば良いなと思いました。出来ればデザインに関係することが良かったので、インターネットで検索したらユニコンが出てきました。
◆留学計画◆
―― ユニコンに初めてお問い合わせくださったのが12月上旬ですから、さすがの行動力!
短期留学は出発の3ヶ月前くらいに手配をすればスムーズに準備ができますが、12月に事務所に来てくださった時点で2013年夏の留学を計画されてましたね。それはまたなぜ?
夏にしたのは荷物が少なくてすむからです(笑)。スーツケースは軽い方がいいですので。
2013年3月には語学学校とセントマのサマースクールの手続きを全て済ませていました。
◆語学学校◆
語学学校はユニコンから薦められたSt.Giles のCentral校に行きました。
St.Gilesはロンドン北部の高級住宅街にあるHighgate校もありますが、私はとにかく都心が良いので迷わずCentral校にしました。
本当にロンドンのド真ん中にある最高の立地で、学校から徒歩でギャラリーにもミュージアムにも行く事ができます。授業は午前のみにしていたので、午後の空き時間に毎日2つはギャラリーやミュージアムに行っていました。
私の英語レベルはIntermidiate(中級)。4週間受講しました。
クラスメートは、スイス3人、ロシア2人、ブラジル2人、イタリア・スペイン・トルコ・アルゼンチンが1人と国際色豊かでアジア人は私ひとりでした。
年齢は17歳から40代までバラバラです。ロシア人のクラスメートは旦那さんと子供も一緒にロンドンに来ていて3人でSt.Gilesに通っていました。日本人の感覚からすると驚きですが素敵ですよね!
他にも旦那さん・子供は国に置いてきて参加している人もいて、文化の違いを感じました。
実は昔、日本の語学学校に行ってたことがあるんです。
日本の学校と比較すると、クラスメートはみんなよく発言をします。文法の間違えなど気にせず沢山話します。語彙力が圧倒的です。
クラスメートの発言力を見ていて、細かいことを気にせず、積極的に発言すること、何が言いたいかを伝える、という事が大切だと気づかされました。
自信を持って話すこと。こちらが引いてしまうと押されてしまうので、強気で自信を持って話すことがとても大切なのだと、英語力以外の面でもとても勉強になりました。
(そうなの!日本人に足りないのは勇気と自信なの!byユニコンスタッフ)
私が語学学校に通って思ったことは、同じレベルの人と話すのが一番上達するということです。授業の後に一緒にランチをしながら1時間話す。みんな英語の勉強のために来ているので、意見交換が積極的だし、お互いに理解しようという姿勢だし、わからないレベルも一緒なので、その時は一緒に考えたりもできます。
英語のレベルが自分より高すぎる人とだと、私の英語を推測して話されることが多いので、私が言いたい事を代わりに言われて私がYESかNOで答えることが多く、なかなか練習にはなりませんでした。
ロンドン滞在中にIELTSの試験も受けました。そしてSt.Gilesの授業内容が本当に役立ちました!
なぜなら、授業の進め方がIELTS試験に応用が効くことばかりだからです。
わからない単語が出てきたら辞書を使わせず、その単語を知っている他の学生に説明させる。これによってスピーキングのトレーニングになります。文章がプリントで配られ、5分という制限時間内に読み、トピックについてディスカッションする。IELTSの対策は必要なのかもしれないけど、St.Gilesの授業を受けて自分で復習をしたらある程度なら十分やっていけると思いました。
先生とも2週間に1回面談があって、ロンドンでの暮らしや、寮での生活など、多方面にわたって相談に乗ってくれてとても親切でした。
日本に帰ってからの勉強方法やおすすめの本、文法のサイトなどのアドバイスもいただけましたし、自分から積極的に話して質問をすればきちんと教えてくれます。
◆語学学校のソーシャルプログラム◆
週末の1 day tripやミュージカルのチケットが£20~30で購入できたりとソーシャルプログラムもたくさん提供してくれました。
デッサンのクラスやPub crawlがあるのはロンドンならではだと思います。
他にも、本屋さんがあって学割がきいたり、放課後クラブでグラマーのレッスンがあったり。DVDのレンタルサービスもありました。
◆セントマーチンズのサマースクール◆
―― 大満足のSt.Gilesでの日々が終わり、次はセントマのサマースクール、“Graphic Design for Beginners”と“Designers London”の2コースを受講されましたね。こちらのお話も聞かせてください。
留学を終えてまず思ったのは、セントマのサマースクールに通っていた時期は行って語学力が落ちたと思いました。
やはり語学学校ではないので、間違った文法で話しても誰も指摘してくれないし、講義は受け身の時間もあり、発言できる機会が語学学校と比べるとどうしても少なくなります。
“ロンドンの学校にいる”だけでは絶対に英語は伸びないことを強く実感しました。
美術の学校はあくまで美術の学校なので、「語学」は別途、語学用に勉強しなければ語学は上達しないことを感じました。
(あーもー、ユニコンスタッフが学生にウザがられ嫌われながらも、口うるさく毎日言っていることを伝えてくれてありがとう!涙目。)
英語力の面では当然ですが、セントマの前に語学学校に行って本当に良かったです。St.Gilesのクラスメート達の発言力や姿勢から、謙遜せずに話す度胸がつきました。
◆Designers London◆
セントマのコースはどちらも面白かったですが、特にDesigners Londonは日本では経験できないことや、一人でロンドンに旅行に来ていたら出来ない体験ばかりでした。
今日はソーホー、今日はショーディッチというようにロンドンの街の至る所に行きました。企画展を観に行って作品についてリサーチして、最後はブログにアップします。
Designrs Londonのブログはこちら⇒http://designerslondon.tumblr.com/
先生の知り合いのデザイナーのスタジオやどこにも情報が載っていないようなギャラリーに行けたのが良かったです。
まさにこれから有名になるであろうupcomingなアーティストの作品、ロンドンのアート&デザインの“現在”を身をもって体感できました。
日本と大きな違いを感じる日々は、 “外を知りたい、見たい、外から日本を知りたい”という留学の目的をいとも簡単に叶えてくれました。
ロンドンはアートが大切にされていて、人々の身近にあるもの、そしてどんな表現でも許されているように感じました。ナショナルギャラリーなどほとんどの大きなミュージアムは無料だし、作品の撮影が許可されている美術館が多く、とてもオープンな感じでした。
逆に色んなことがオープンだから、アイディアを盗まれるのでは?と思うのですが、いいものは共有して高め合っていこうという姿勢。
ほどよく干渉しない個人主義。でも、見知らぬ人が服装を誉めたり、と気軽に話しかけられる。ポジティブなことにはとてもフレンドリーなのが心地良かったです。
そして、セントマの先生は学生の良い所を見つけて引き出す術を知っているように思いました。先生自身がとにかくデザイン、アートが大好きなんだな、というのが強く伝わりました。
自分の知的好奇心の対象に関しては本当に貪欲。
自分の作品に活かすためのアイディアだったりリサーチというものを、“先生”と言われる立場でも情熱が枯れることなく感情の赴くままに行動に移している姿には感心させられました。
そんな情熱的な先生でも授業はキッチリ時間通りに終わります。
質問は必ず授業内にしなくてはならないんですよね。授業内で質問することでまた学生達がお互いを高め合える。授業というのは先生から学生への一方通行ではなく、学生も参加して一緒に作り上げていくものだと気付かされました。
◆ロンドンのおすすめアートスポット◆
―― 美術館やギャラリーを数多く回られましたが、そんなTAKAKOさんのおすすめはどこですか?
サマセットハウスが一番好きです!
http://www.somersethouse.org.uk/
ロンドンの夏は日が長いので、トラファルガー広場でオペラを屋外上映していて日本ではあまりできない経験なのでおすすめです。
◆語学&アート留学 in ロンドンを終えて◆
―― 6週間とは思えないほど濃密な時間を過ごされましたね!TAKAKOさんの今後の展望などを最後に聞かせてください!
国内だけの案件ではなく、海外の案件にも携われるようにしたいなと思っています。
英語はこれからもちゃんと勉強していきたいと思います。ショートカットは無いと気づきました。毎日コツコツと積み重ねていきたいと思います。
投稿者 unicon : 11:56