2016年08月03日
大島リリオ君(19歳):バッキンガムの恋人 - 恋はいつもビターだから。
------ ずうっと一番好きだったのにちょっと遠慮していたから再会が遅れちゃったけれど -----
リリオ君のプロフィール
リリオ君は1996年生まれの19歳。初めてユニコンに登場したのは今から2年前。当時は木更津にあるサッカーの強豪として有名な全寮制高校の2年生で、リリオ君自身もサッカー部の一員でした。都内にある実家に戻るのは週末と長期休暇期間だけで、それ以外はサッカー漬けの日々を送っていると聞いたユニコンはサッカー方面の留学業務経験がないので、正直、相談に来るところ、間違ってんじゃないの?と思いました。
しかし、「サッカーの実力はスタメンと控えを行ったり来たりするようなレベルだから」「サッカーチームにプロ入りできると思わないし」と冷静な自己分析、さらに「僕は一人息子だからいずれおばあちゃんのやってる化粧品会社を継いで家族の面倒を見る責任があるし」と神妙な顔で大人を泣かせるようなコメントを吐くの。
好きなものはなんですか?
イギリス留学についてはどちらかというと帰国子女であったお母さんやイギリス好きのおばあちゃんのほうが熱心な感じで、本人は「英語力がついたらいいし」「プレーヤーにならずとも、好きなサッカーの本場で勉強できるのは魅力です」と、あっさりしたもの。なんか学習分野と結びつくような〔好きなもの〕があればいいんだけど。と、苦し紛れにリリオ君を見直してみると体育会系の割にはなんかとってもおしゃれ。顔も都会的だし着ている服も木更津で青春を過ごしたとは思えないセンスの良さ。
ひょっとしてファッション関連の勉強なら脈があるかも? と、ちょっとゴーインかな~と自らに突っ込みを入れながら、リリオ君に「ファッション関係の勉強に興味ない?」と聞いたら、「ファッションすか、いいかも」「サッカーのユニフォームのデザインの勉強なんかいいっすね」と軽くノッて来た。おまけに、「おばあちゃんの会社の仕事とまったく関係ないわけではないし」と自らフォロー。ほんとかな?
おしゃれとサッカーが好き➔サッカーのユニフォームも好きでしょ?➔ファッションの勉強?って、無理やりすぎるだろ!とは思ったがユニコンも他に当てがないし。つーか、まだ17歳だし、サッカー漬けの生活しかしてきてないから英語のレベルもあまり期待できそうにないしねー。まーいいや、高校卒業するころにはもう少しはっきりしているだろうと思うことにして、「本人が高校を卒業したらイギリスとの相性を探るためにちょこっとロンドンの語学学校に通ってみましょうか」と先送りしたのでした。
ロンドン、楽しい❤
2014年12月、高校の卒業を控えたリリオ君と再会。留学の意思は変わっていないという。学習分野については「とりあえずファッションデザインとかファッションビジネスということで」と前回から特に成長の跡見られず。ま、何を勉強するにも先立つものは英語だし、ということで、様子見がてらロンドンの語学学校(セントジャイルズカレッジ)に送りました。
知り合いが一人もいない言葉もろくに通じない環境でどれくらい持つかな~というスタッフの危惧を裏切るかのように、ロンドンからのリリオ・メールには「ホームステイ先の家族がとっても親切で」「サッカーにも誘ってくれる」「英語もバンバン話しています」「ロンドン、楽しい」と、なんか前向きな感じ。渡英前に受けたIELTSテストは予想を裏切らない3.5というスコアだったのが、3ヵ月後の受験で5.0をゲット。しかも Speakingが6.0(ユニコン、マジでビックリ)。ロンドン芸大のファッション関連コースを目指すという行き当たりばったりなプランがなんとなく現実的なものに近づいたのでした。
そこで勧めたのがセントマーチンズのオリエンテーションコースの受講。ここに通えば服を買ったりおしゃれをしたりするのが好きなこととファッションを勉強することとは全くの別物だってわかるはず。
アートじゃないかも
オリエンテーションコースが後半にさしかかったころ、リリオ君が来社。
「クラスは楽しいしアートをやるのも楽しいんですが、このままアートの方向に進むの、なんか違うかな~、みたいな気がして。僕、前にも言ったように将来は家族のみんなを食べさせていかなきゃいけないから楽しいだけの勉強を続けるの、ちょっと抵抗があるんですね。社会に出たらビジネスの社会で即戦力になるための勉強をしたほうがいいかと思って」 あらあら、大人になったのねー。感心なコメントだけど、ユニコン、ちょっと引っかかるかも。家族思いなのは立派なんだけど、18歳の少年が自分の進路を決めるのに家族を最優先するかなー?ほんとに好きになれるものがまだ見つかっていないからすぐに‘家族’が出てくるんじゃないの?
しかし少なくとも、そのままロンドン芸術大学に進学する選択肢だけはここで削除されました。
早く稼げる人間になりたい
「早く世の中に出て稼げる人間になりたい」というセリフだけは本気だろう、とリリオ君に勧めたのが「早く卒業できる」バッキンガム大学。今頃の20代の若者には昔過ぎてピンとこないかもしれないが、バッキンガム大学は今から約40年前に「鉄の女」の異名をはせたマーガレット・サッチャー元首相(1925 - 2013)が創設した、1年間4学期制にすることによって通常3年間かけて取得する学士を2年間で取得することを可能にした英国唯― の私立大学です。
教育の独立、自主独立、学生第一の精神を掲げ、校訓は「Alis Volans Propriis:自らの翼で羽ばたけ」で、この大学の法学部は英国で最も多くの職業弁護士を輩出していることで有名です。また、アカデミック色が強すぎて意外に企業からの評価が低いロンドン大学と違い、〔実践力〕を優先したこの大学の〔ビジネススタディ〕は企業から高く評価されています(‘アカデミック’とはビジネス界においては「雇いにくい」の代名詞でもあることが実は多いのです。アカデミックのビジネススタディや経済学はサラリーマンを育てる勉強じゃないから)。 どちらかというと‘口’より先に‘体’が動く、そして早く卒業して早く社会で活躍できる人間になりたい、というリリオ君にピッタリではありませんか。
「ちょっと田舎だけど、ま、2年間の辛抱だし、サッカー部もあるし、お試し的にとりあえず3ヵ月の英語コースに行ってみようよ」と軽く誘ったところ、「え~っサッカーできるんですか!」、「ぼく、田舎なら全然大丈夫です。木更津でそれどころじゃない生活をしてきていますから」とこれまでになくノリノリ。ふうん、やはり‘サッカー’がキーワードか … ま、あんな田舎じゃサッカーでもするしかないんだけど、とは口にせず、やっぱ体育系だから納得するのが早いっすね、と単純に思ったユニコンでした。
2015年9月、リリオ君、バッキンガムに旅立ちました。
1年後
2016年5月、リリオ君のお母さんから電話がありました。リリオ君がバッキンガム大学のサッカー部で大活躍していてその記事が大学のホームページに載っているというのです。早速チェック。あらーいい顔してるじゃない。心なしか知性的になった気がするし。
同年7月、一時帰国中のリリオ君がユニコン東京事務所に「遊びがてら」来社してくれた機会を逃さずにインタビューをお願いしました。
インタビュアーはMr. 佐藤、ユニコンの長老です。
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佐藤: 入学したの、去年の9月だからだいぶ田舎にも慣れただろう?
リリオ: すごく楽しいです。本当にバッキンガムに入学して良かったって思ってます。
佐藤: マジで? でも君、入学して1ヵ月も経たない頃、「なんかこの大学とは合わない気がする」って暗い声で電話してきたよな。
リリオ: はい、あのころは9月に入学してすぐ入ったクラス、自分の英語力が低いせいもあったけど、クソみたいなレベルで、おまけに中国人学生が多くて嫌気がさしたんです。で、コース中に何故だかIELTS 5.5取れたんで、コースを切り上げてちょっと日本に帰ったんです。5.5あれば(もしファウンデーションコースに入りたいときには)問題ないから。あとでチューターに聞いたら「もう、リリオはバッキンガムに戻ってこないかも、と心配していたんだよ」と言われました。
佐藤: そのときだね、日本から俺に電話してきたの?
リリオ: 正直な話、このまま大学やめちゃおうかな~とも思って社長(佐藤)に電話してグズグズこぼしたわけです。でもせっかく大学のサッカー部に入部したことだし、もうちょっと頑張ってみようかと考え直して今年の1月に復学しました。心配していてくれたチューターにつたない英語ですがとにかくクラスに対する文句を力いっぱい伝えたら、今年の1月から〔英語圏外の学生を対象にした〕ファウンデーションコースに入れてもらえました。今度はクラスのレベルも高く、中国人だけでなくフランス人やオマーン人の学生もいたので楽しめるようになりました。そこで結構頑張ってたら、なぜだか僕の英語レベルは高いって思われたらしく、4月からは〔英語圏ないしは英語で教育された学生を対象にした〕ファウンデーションコースに移されました。
佐藤: そのネイティブだらけのファウンデーションではどんな調子よ?
リリオ: 僕以外はほとんど全員ネイティブなので、本当に英語では苦労しています。
特に読み書きに苦労していますが、小さいクラスだし先生やクラスメイトに助けられながらなんとかやれています。この間なんか、サッカーばかりしているうちに3本ほどエッセイが溜まってしまい図書館で徹夜してしまいました。でもイギリス人学生が朝まで付き合ってくれたのでそんなに苦しくなかったです。
佐藤: 英語以外の問題はないのかい?
リリオ: 意外なことに、実は数学が一番点数取れたんです。正直、日本では全然得意科目ではなかったんですが、クラスのナイジェリア人学生の数学レベルって半端なく低くて、おかげでたとえ勘違いでも僕はけっこう数学出来るんだって自信が持てました。マジ、かれらは小数点以下の計算とか全然できないんですよ。ひょっとしたら日本人はけっこう賢いんじゃないかって思うことがあります。
ただ、夏学期にはその得意の数学が無いんでちょっと大変ですが、まあ自分で言うのもなんですが大丈夫だって思っています。イギリス人より何か一つでもできることがあるってことは自信になりますね。僕の錯覚かも知れないけど(笑)。
佐藤: 今度の9月から学部課程に進むんだよな。
リリオ: 今のところ65%以上の成績なんで、この調子で夏学期を抜ければ9月からの学部進学は問題ないと思います。将来は親の仕事を手助けしたいって思っているのでビジネス系の学部に進学を考えているのですが、選択がいろいろあって悩んでいます。
あ、それとスペイン語も是非勉強したいって思っています。スペイン人のサッカー選手で大好きなプレーヤーがいるんです。チューターに相談したら、スペイン語のコースは1月からしか開講しないんでこの9月から12月まではビジネス系の学部で勉強し、1月になったらなんとかしてくれるって言ってもらえました。
佐藤: おいおい、そんなに欲張って大丈夫なわけ? 君、サッカーもやってるんだろ? バッキンガムのHP見たよ。すごいじゃないか。三つ子の魂なんとやら、だと思ったよ。
リリオ: はい。実はそれがこの大学に入った大きな目的の一つでした。プロの道は無理でもやっぱ自分でサッカーするのが一番好きなんだと改めて思いました。だから去年の9月、入学するとすぐにサッカー部に顔を出して入部したいって言ったら、試合形式の入部審査みたいのがありました。って言っても僕から見れば誰でも入れるようなレベルで、こんなんで大丈夫かな?なんて思いましたが。
佐藤: サッカー部に入って良かったことってある?
リリオ: とにかくサッカーを通じてたくさんの友達ができました。サッカーのおかげで英語力も確実に上がってきた気がします。授業後は毎日のように連絡を取り合い、大学の裏にあるレジャーセンターのサッカーピッチで練習をするんです。大学のグラウンドもあるんですけど、ちょっと遠いんでいつもそこにみんなが集まります。友達の輪が広がりました。グラウンドの練習がない時は同じセンターにあるジムで筋トレしています。
佐藤: バッキンガム大学のサッカー部ってどんな感じなのよ?
リリオ: サッカー部にいるアジア人学生は僕一人です。イギリス人もいるしナイジェリア人学生も多いです。ナイジェリア人は技術が無いけど、とにかくフィジカルが強くてそれをどのようにして潜り抜けるか大変です。日本の高校でサッカーしていたころはとにかく技術を磨くことに重点が置かれていたので僕も結構テクニックには自信があります。しかし、そんな選手ばかりで試合するとどうしても同じような動きになるんですが、ここでのサッカーは技術などお構いなしの選手が多いんで、そこが本当に新鮮に感じています。いかにも外国人と勝負しているって感じですごく楽しいです。正直、日本ではサッカーをやりたいってあまり思わなくなりました。自分とは全然レベルは違いますが、多くの日本人プロサッカー選手が外国でプレイしたがる気持ちが分かるような気がします。
大学のサッカー部は近隣地域のチームで構成されている独立リーグに入っていて、ホーム10試合、アウェイ10試合の年間20試合のリーグ戦をやっています。この独立リーグは4部に分かれていて、年間試合成績で入れ替えが行われています。大学チームは1部にあって、前期優勝したんですよ。特に準決勝、決勝と僕はゴールして貢献できたなって思っています。
佐藤: そのときの写真がHPに載ったやつだね?
リリオ: はい。大学のチームにはセミプロの学生がいるのですが、あのリーグ戦での僕のパーフォーマンスをみて自分が属するセミプロチームを紹介してくれました。そのセミプロチームの監督に会ったところ、彼もあのリーグ戦での僕のプレィを見ていたそうで、自分のチームではなくもっとレベルの高いチームに挑戦してみないかって言われました。実は今度そのチームのトライアルを受けることになっているんです。トライアルを受ける予定のチームはあのプレミアリーグの下部チームで、もしそこには入れれば少し給料ももらえるらしく、僕としては可能性は高くないけど何とか入れるよう頑張ってみたいって思ってます。
佐藤: サッカーと大学の両立は大丈夫?
リリオ: それは自分でも気になっている点です。セミプロの学生は勉強がおろそかになって留年したって話も聞いています。でも大学での授業は週4日程度なので両立は可能だと僕は思っているし、是非とも両立してゼッタイ大学を卒業しようと思います。
佐藤: バッキンガム大学は先生たちも親切だろう?
リリオ: 一言でいえば最高の先生たちばかりです。決して上から目線ではなくいつもカジュアルに接してくれます。生徒を助けたいという意識が高いと思います。学生数が多くないんで、学生の一人ひとりの状況を把握しているし、いつも声をかけてくれます。ある日本人学生なんか、勉強で落ち込んでいるときチューターが毎日のようにメール相談に乗ってくれたと言っていました。
僕は日本ではサッカーしかやってなくて正直勉強は苦手でした。そんな僕がなんとかやって行けるのはこのような先生たちのおかげだって思います。また、日本人は基本的に真面目なのでどこの外国人学生よりも好かれているように感じます。だって、ナイジェリア人学生なんてすぐに授業サボるし、中国人はいつも中国人同士で集まって中国語でしゃべっていますからねー。
佐藤: 都内のど真ん中で生まれ育った君がそんだけ田舎でハッピーに暮らしているとは、俺も嬉しいよ。
リリオ: 確かに田舎ですが治安がすごくいいし本当におすすめの大学だと思います。僕みたいな勉強苦手の学生にも先生たちがめちゃ親切に接してくれて、例え勘違いでも勉強に自信が持てるようになったことに感謝しています。特にぼくはサッカーをやっているせいか田舎であることは全然苦になりません。勉強でも遊びでも何か自分が好きでやることがある人、そしてオープンな性格の人なら友達がたくさんできるから田舎の大学でもいいと思います。
佐藤: 君はオープンな性格だから、大学で友達もいっぱい出来ただろう?
リリオ: 勉学+サッカーという感じの友達関係なのですごく充実しています。僕はサッカー以外でもいつも明るく、自分からいろんな人に声をかけるように心がけています。例えば大学では毎週金曜日に学生会がオーガナイズしたディスコ・パーティが学食で開かれていているんですが、精一杯参加していたら知り合いが一気に増えました。友達がたくさん出来るかどうかは自分の意識次第なのだと思います。
佐藤: ときどきはロンドンに出てくるの?
リリオ: はい、バッキンガムは田舎とは言ってもロンドンに近いので時々電車でロンドンに出かけて日本人の友達(オリエンテーション時代のクラスメート)に会うんですが、ロンドン市内の大学に通っている彼らの話によると、大学の規模が大きいと学生同士の交流は意外と希薄になるようで外国人の友達は殆どいないそうです。僕が多くの外国人の友人たちとサッカーしたり遊んだりしているっていうと羨ましいと言われます。バッキンガム大学近くのスーパーに買い物に行けば必ず2~3人の知人に会うくらいだから、たとえサッカーをしてなくても退屈はしないと思いますよ。
そうそう、学食のおばちゃんとも仲良くなって、「今日はリリオの好きなケーキがあるよ」なんて声をかけてくれたりするんですよ。バッキンガムは小さな大学だけど、人間関係の密度が濃厚だって思います。
佐藤: 学部課程が始まったらマジ勉強が大変になるけど、サッカーとの両立がうまくいくことを祈ってるよ。つーか、君は高校を卒業したころに封印していた夢にもう一回出会ったんだね。ヘタしたらビジネス社会の戦士というよりは…
リリオ: はい、今の僕の夢はいつかプロのサッカー選手になることで、それは途方もない夢だとわかっているけれど、まだ19歳だし少しでもチャンスがあればチャレンジしたいんです。
にしてもバッキンガム大学の外国人学生は半端ないお金持ちの子弟が多くて、彼らは意地悪な性格でないから付き合いやすい。ただですねー、こういう連中はハングリー精神がなくてテキトーなんで、サッカーするとムカつきますが。
佐藤: とにかく、卒業だけはしてくれよ。
【コース体験記】 Buckingham大学 佐藤大さん
http://www.unicon-tokyo.com/courses/archives/2010/06/_buckingham_2.html
【コース体験記】 Buckingham大学 植竹薫さん
http://www.unicon-tokyo.com/courses/archives/2009/01/_buckingham_1.html
【コース体験記】 Buckingham大学 栗原智世さん
http://www.unicon-tokyo.com/courses/archives/2009/01/_buckingham.html
投稿者 unicon : 16:13
2010年06月29日
【コース体験記】 Buckingham大学 佐藤大さん
(ちょっとだけなら)INAKAも悪くない?
Buckinghamだより
留学はロンドンで、が決めゼリフのユニコンがなぜか薦める「ちょっと田舎の」バッキンガム大学。でもロンドンからたった電車で30分離れるだけで「僻地」「ど田舎」「何もない」「チャイナタウンがない」と超心の狭い学生たちにとっては、何がいいのかいまいちピンとこないらしい?日本のパパは片道1時間半通勤でしょ!と突っ込んでもどこ吹く風。
そこで、バッキンガムの在学生・卒業生数名に「ロンドンから30分“も”電車に乗るようなど田舎なのに、一体何がいいのか?」現場レポートをお願いしました。バックグラウンドも年齢も様々な彼らのホンネやいかに?
2007年、UCLのGPCコース(大学院進学希望の参加者が主体のアカデミック英語コース)で半年間学んでいる時、友達の紹介でユニコンへ。ちょうど進学先の大学を探している頃だったのでそんな話を持ち出したところ、バッキンガムを紹介される。「だまされたと思ってまずはちょっと行ってみたまえ」という、これまたユニコン社長の後押し(?)によりバッキンガムへ。
●バッキンガムに来て変わったところ・得たもの
・これまではどちらかというと人見知りだったけど、いろいろな人と話すようになったところ。
・今までの人生で会ったことのないようなタイプの、さまざまな人と知り合うことが出来た。
●バッキンガムの「とくにここを褒めてあげたい」
・柔軟な教育システム
・親切な大学スタッフと教師陣
●どうしてバッキンガムに?
UCLで英語を勉強していたときのクラスメートの元木さんにユニコンを紹介してもらったことがきっかけで、初めてユニコンに来たときにバッキンガム大学のことを知りました。そこで、視察がてら願書を出しにバッキンガムを見にいくことになりました。それでここに来ることを決めました。
●なぜ、ロンドンではなくあえてバッキンガムを選んだのか?
生活費が比較的ロンドンよりも安いと思ったのが一番の理由です。
●はじめてバッキンガムに来たときの印象
すごい小さな町にある小さな大学だなと思いました。また、親切なスタッフが印象的でした。
●実際に生活をはじめてみて
スタッフだけじゃなく、学生たちもフレンドリーで学校内の雰囲気がいいです。
●バッキンガムに来てよかったこと
やはり、ロンドンに比べると安い生活費。
●逆に、物申したい点
寮があまり良くないところ。
●親しくしている仲間
特にアフリカから来ている人たちと親しくしています。
●身近にいる一番のオカネモチ学生
同じ寮に住んでいるナイジェリアの大統領の甥だという奴。バッキンガムに来て、アフリカって豊かなとこなんだっけ?と思わず錯覚してしまい、自分の目を疑いました。アフリカは貧しいところだということになってるけど、実は金持ちがたくさんいるということがわかりました。
●寮生活
キャンパスとの距離は近いです。日用品は大体Tescoで調達しています。寮は8人で2つのトイレと1つのキッチンを共有する形です。寮自体は特にいいもんでもないですが、寮住まいをしているといろんな人と友達になれます。そういう意味では寮生活はいいです。
●よく作っている料理
アフリカ人たちに教わった料理。
●ユニコンは、バッキンガムは「田舎だけどそこまでじゃない」と言うけど、実際は?すごく田舎っすよ。
●ロンドンに出る頻度
ほとんどロンドンには行きません。別にそこまで用事ないですし。
●ロンドンからバッキンガムに来て
ロンドンだと週末にふらっと歩いてどこかに出かけたりできるけど、バッキンガムでは何をするのにも車が必要です。
●バッキンガムを知らない人へ、「こういう大学です」
小さな大学だけど、大学にいるすべての人が親切です。
●○●他のバッキンガム大学体験記はこちら●○●
植竹薫さん
栗原智世さん
投稿者 unicon : 15:51
2009年01月30日
【コース体験記】 Buckingham大学 植竹薫さん
お便りの主:植竹薫さん
ロンドンで語学学校に通った後、2006年ロンドン芸術大学(UAL)チェルシー・カレッジのファウンデーションに入学。ファンデ終了時、テキスタイル・デザイン学部に合格するも、やはりアートは自分に合わないと思いアカデミックへ転向することを決意。ユニコンの佐藤さんに「ここでやっていけるかどうか、自分で見ておいで。イケそうだったら、まず1タームだけファウンデーションに行ってみてごらん。やっぱり無理、と思ったらやめて戻ってくりゃいいんだから」と言われ、入学前に一度見学に行った後、「これならイケそう」ということでバッキンガムへ。
●はじめて見学にいった後ユニコンに届いたメール●
こんにちは。植竹薫です。先ほどミルトンキーンズからロンドンに帰ってきました。
先生のMr. McCrostieが、自ら車でバス停まで迎えに来てくれて、まずビックリ、学校のスタッフの人が私を一人だけ連れて学校内を案内してくれて、またビックリ、最後にLindaさん(という誰かの秘書さん)がセンターを案内してくれ、帰り際に傘までくれました!
もうUALとはとんだ違いで、本当に本当に驚いています。学校のスタッフもすごいフレンドリーでした。UALだったら自分でやってちょうだい的な態度がもろに出てて当たり前だったのに、ここまで優しいとこれでいいの???と逆に疑問になってしまう程でした。
9月からバッキンガムで勉強できるのを楽しみにしています。
大変ご無沙汰しています。植竹薫です。まったく連絡しなくてすみません!みなさんお変わりありませんか?バッキンガムに来て、あと2ヶ月くらいで1年経とうとしています。時間って本当に早いですね!1月からDegree Programmeが始まり、今はInternational Studiesを勉強しています。が、特に歴史の先生がアカデミックすぎでわかりません。一本Examを落としてしまいました・・・。そんなこんなで、英語力のない私にはもしかしたらこの方が良いかもしれないと思い、今月からInternational Studies with EFLとしてもう一回Degree Courseを始めます。
今回バッキンガムについてのレポートということで、是非協力させて下さい。
バッキンガムって本当に珍しい学校だと思います。
なぜバッキンガムに?
UALでチェルシーのファウンデーションをやった後、テキスタイル・デザインを勉強する予定でしたが、やはりアートは自分には合わないと思い、そして当時日本に帰ることは考えていなかったので、アカデミックの科目に挑戦することにしました。
なぜ、ロンドンではなくあえてバッキンガムを選んだのか?
2年で学位が取れるというところが魅力でした。それに、ロンドンで住居の問題で少しゴタゴタがあったので、 いっそ離れてしまえ!ということもありました。
はじめてバッキンガムに来たときの印象
静かだな、でも何も無いな、と思いました。実際に生活をはじめてみても、最初の印象と変わらぬままです。
バッキンガムに来てよかったと思うこと
・周り(スタッフとスクールメイト)が優しいということ。
・空気が良いらしく、喘息が出なくなったことと、継続的に腫れていたリンパが腫れなくなったこと。
・寮はうるさい、汚い等ありますが、大家に気を使わなくてよいところと、過度に回りに気を使わなくてよいところ。
逆に「これはいかがなものか」と思うこと
時間を関係なしに、(主に)アフリカ人が外・寮内かまわずうるさいこと。これは寮の宿命なのでしょうがないけれど、壁が妙に薄くて誰が何をした、誰かがシャワーに入っている等のことが筒抜けなこと。
友達づきあい
学校のパブでよい噂を聞かないので(金曜の夜に酔っ払った人たちが騒いだり喧嘩をはじめたりするらしい・・・)私は行かないのですが、キッチンではベトナム人、ナイジェリア人、スペイン人とよく話します。
キッチンでよく会う彼らにお国のレシピを教えてもらうこともあります。おしゃべりに花が咲いて野菜や麺が茹で過ぎになっていた、ということも何回かありました。写真は私のお誕生日会をやってもらったときのものです。
でも、あえて企画して一緒にご飯食べようという時は、やはり日本人同士です。
そうそう、強面で怖いな~と思っていたクリーナーのおばちゃんと最近話すようになりました。
身近にいるオカネモチ学生の生態
たくさんいすぎて誰をあげたらよいかわからいのですが、、、私が最近ビックリしたのはスペイン人が車を買ったのですが(多分1万6千ポンド以上するやつ)やっぱりいらなかった〜なんて言って、すぐ売却してたことです。めっちゃ損するのにもったいない、、、なんて思ってしまいました。学生は結構車を持っている人が多いように感じます。そして車に全然詳しくない私でもわかるような高級車ばかりです、、、
寮生活
私は学校のすぐ隣の寮に住んでいるので、学校に行くのにはすごく便利だと思います。図書館もすぐ目の前です。写真は冬に部屋からなんとなく外を撮ったものです。ごく普通の風景ですが、、、(笑)
私の寮の欠点は、キッチンが特に毎日汚いことです。みんなクリーナーのおばちゃんが綺麗にしてくれるから、と思っているのか後片付けをしない人が多々います。でも実際に料理をする人は寮に住んでる子達の半分以下なんですどね、、、その汚さが私は耐えられません。
そして私がいる寮は、一番うるさいと評判(?)の寮らしく、がやがやしています。でもそのうるさい主は大体アフリカ人な気がします。どこでいつでもかわまず、Accommodation officeからWarningが何回も来て騒がしいです。ちょっとこれにはうんざりです。他の寮はいいみたいなので、寮を変えてもらおうかな、と思っています。
よく作っている料理
野菜とあえたパスタか、サラダうどんみたいなものをよく作ります。
ベトナム人の子に教えてもらったナンプラーとレモンと砂糖を混ぜて作るソースが私にはヒットでした。
ユニコンは、バッキンガムは「田舎だけどそこまでじゃない」と言うけど、実際は?
私には都会が遠く感じます。エッセイに時間がかかってしまってあまり外に行けないということもありますが、なんだかんだでいろいろ含めて2時間以上かかるなぁーと考えると、出かけるのは億劫になります、、、
ロンドンに出る頻度と目的
私は前の半年間は、2回ほどロンドンに行ければよい方でした。他の友達は時間をうまく使って何回も行っている子もいましたが、私にはそれは難しかったです。こういうのは性格的なものもあると思います。
ロンドンに出たときは必ず日本食を買います。私は洋服はあまり買わないですが、買う時は隣町のBicester、Oxford、ロンドンに出た時にしています。本は安いので必ずアマゾンで買います。
ロンドンからバッキンガムに来て
私はここに来る前ロンドンに2年いたので、ロンドンで会った友達にすぐ会えないのがすごく残念です。バッキンガムは勉強に集中できる環境だし、のんびりしていて大家とのトラブルなども全然ないいいところですが、ロンドンに数年いた私にはふらっとシアターに行けたり、突然電話して友達と会えたりできるロンドンもすごく恋しいですね。そういった面では、ここはここでロンドンに慣れた私には息抜きがしにくいと感じることもあります。
バッキンガムで得たもの
何を挙げたらいいのか、難しいですね。でも穏やかなお金持ちがたくさんいるこの学校に来たことと、静かなバッキンガムの地に来たことで得た物は、自分が穏やかになったことだと思います。
ロンドンにいた時は自分やまわりもずるかったり、冷たかったりしたのですがそれが改善されたように思います。
英語力はまだ成長を実感出来ていません、、、
バッキンガムの「とくにここを褒めてあげたい」
ロンドンのように急ぐことがありませんし、さらにバッキンガムの学生は皆おっとりしたお金持ちで、そういう人たちというのは余裕があるので意地悪されることが全くありません。そして学校のスタッフも、UALのようにとんちんかんなことは全く言いませんし、メールのレスポンスもすごく早く、雲泥の差に唖然としています(笑)。
あと沢山のヘルプがあるということです。私は2月くらいから1対1でライティングを見てもらっているのですが、UALから来た英語力のない私には、超ーヘルプフルです!UALで受けた英語の授業とは、、、???と思います。(でももしかしたら、今ヘルプしてもらっている先生だけが、すごく熱心にやってくれているのかな?)この1対1の特別サービスは本当は半年が上限らしいのですが、もうちょっと続く予定です。
バッキンガムを知らない人へ、「こういう大学です」
本当に勉強のしたい人が勉強するにはもってこいの場所だと思います。先生やスタッフが本当にヘルプしようとしてくれます。
何回も言うようですが、UALのあのでか過ぎる態度、めちゃくちゃなインフォメーションはなんだったろう???って感じです。でもUALに最初に行ったから、バッキンガムのすごさが身にしみるんだと思います。多少不便なことやロンドンでできた友達に気軽に会えないことを差し引いても、思い切って来てよかったと思っています。
●○●他のバッキンガム大学体験記はこちら●○●
佐藤大さん
栗原智世さん
投稿者 unicon : 01:19
2009年01月28日
【コース体験記】 Buckingham大学 栗原智世さん
お便りの主:栗原智世さん
ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)大学院準備課程を終了後、英国唯一の私立大学であるThe University of Buckingham(バッキンガム大学)MA in TESOL(英語教授法)へ進学。在学中に知り合ったユニコン学生の健さんと結婚。現在、日本発のスイーツ店「Beard Papa」責任者として赴任した健さんとともにロンドン在住(写真はBeard Papaの前に立つ健さん)。
✿Beard Papaの定番は日本製に負けない味わいのシュークリーム各種(1個1ポンド30ペンスから)。とろり・まったりのカスタード・クリームがひとときの日本を感じさせてくれます。日本人・ガイジンを問わず賑わう大人気のお店として注目を浴びています。御友人宅へのお土産にとても喜ばれますよ✿
●●どうしてバッキンガムに?●●
日本の大学を卒業後、とにかく留学したくて、まずはUCLのコースに1年間通いました。1年後コースを終えたものの、大学院で何を専攻すべきか迷っていたので、ユニコンへ相談に行きました。そこで、「英語力は身をたてるぞ」とMAのTESOL(英語教授法)コースをすすめてもらいました。少人数で親切な学校であると聞き、自分に合っていると思い行かせてもらいました。
○ちなみに・・・○
私がバッキンガム大学に行くと決まったとき、祖母は「智世は宮殿に住むのか!」と騒いだそうです(笑)。なーに言ってるのおばあちゃん、ばかねえ、と思いましたが、よく考えると百歳をこえた老人(祖母)がバッキンガム宮殿という名を知っていたことのほうが驚きかも?
●●はじめてバッキンガムに着いたときの印象●●
イギリスの旅行雑誌によく出てくるような小さい田舎町・・・
●●バッキンガムで学んだこと●●
プレゼンしたり、実際に地元(バッキンガム)の小学校で教えさせてもらったりと、積極的に自分で何かを調べて発表することが多かったので、リサーチをする力を自然とつけさせてもらいました。それまでは本を読むことが苦手だったのに、図書館で読書する楽しさを学ばせてもらいました。
●●バッキンガムの「とくにここは褒めてあげたい」●●
少人数制なのでクラスメイトみんなが助け合って授業をつくり、教授たちもいつも優しく丁寧に教えてくださいました。あのような細かい指導は他の大学では受けることができなかったと思います。
また、student societyが毎週末いろいろなイベントを企画していたので、コース以外にも友達がたくさんできました。ロンドンでは放課後皆と遊ぶ機会があまりなかったけれど、バッキンガムでは生活も共にする感じだったので親密な人間関係を築くことができました。
●●友達の横顔●●
みんな、育ちがよく、きちんとした教育を受けてきた人たちばかりでした。おっとり育った人たちが多く、卒業後も親しくお付き合いしています。卒業後日本に帰国していたときもバッキンガム時代の友人と定期的にみんなで食事をしに行ったり、結婚式に呼んでもらったりしていました。韓国人の友達も何人かいたので、向こうに遊びに行ったりもしました。バッキンガムで共に学び、遊び、過ごす時間が長かった分、深い人間関係ができたことに感謝しています。主人ともバッキンガムで知り合いました。09年9月にロンドンで行った披露宴では、バッキンガムのクラスメイトだった友人(トルコ人)が私のブライドメイドを務めてくれました。MA時代一番お世話になった教授もお祝いにロンドンまで駆けつけてくださいました。こういう暖かい学校に通って本当によかったと思います。
●●身近にいた一番のリッチ学生●●
バッキンガムは裕福な海外子弟が多い大学だと聞いてはいましたが、元大統領の娘とか親が某国の大臣とか、確かにそういう種類の学生がたくさんいました。
●●身近にいた一番のビンボー学生●●
ビンボーだけど優秀なので、村中の人が出し合ったお金で留学してきた中国人学生がいました。
●●よく作っていた料理●●
いつもトルコ人の友人といたので、トルコ料理です、今でも当時のレシピを大切にしています!
●●ユニコンはバッキンガム大学のロケーションについて「田舎だけど、そこまでじゃない」と思っていますが、ほんとのところどうですか?●●
ロンドンに比べたらそりゃあすごく田舎だけど、ミルトンキーンズやビスタ、オックスフォード辺りまでならバスですぐ行けるし、他の地方大学に比べたら大した田舎だとは思いません。
●●ロンドンとバッキンガム、学生生活はこんなところが違う●●
ロンドン時代よりも、友達と過ごす時間が遥かに多かったのが大きな違いです。
また、大都会(ロンドン)に比べればいろいろ不便なことがある反面、川辺でピクニックやBBQをしたり、外で皆で机を囲んで勉強したりという自然の楽しみ方や、スポーツなどのおもしろさを初めて知ることができました。寮の前でネットをたててバレーボールをしたのも楽しかったし、スカッシュの面白さに目覚めてスポーツ・センターに通ったのもゴルフにハマったのもバッキンガム時代です。
●●最後に、バッキンガムに行ってよかったと思うことを5つ挙げると?●●
とりあえず、主人に会えたこと!
世界中にお友達が出来たこと。
ゴルフを始められた事。
読書を好きになったこと。
こんな私でも親切な指導のおかげでMAがとれたこと。
●○●他のバッキンガム大学体験記はこちら●○●
佐藤大さん
植竹薫さん
投稿者 unicon : 00:59