2005年10月06日
【なに様ブログ】
英語ペラペ~ラ -日本人は全員東大生になれる?!-
ここに興味深い表がある。それはアジア23カ国のTOEFL受験者の平均点を示したものだ。一概にこの点数が各国の英語力を反映するものではないとは思うが、結構ショッキングだ。その表によれば世界第二位の経済大国でアジアで唯一つのG8メンバーの我が国日本は23カ国中22位、下にはあの北朝鮮しかいない。
日本人の多くがもつ、英会話に対する劣等感や憧れは異常だ。多くの日本人が国際的な場でカッコよく英語で語らい、外国からの電話によどみなく英語で答える姿にあこがれる。そんな弱みに付け入るように、英会話学校や英語教材のPRでは外人と喋れるようになる点を強調する。外人と語り合おうだの、この教材一つでペラペラだのといったキャッチフレーズの横に、外国人に囲まれて微笑む日本人や彼らを前にプレゼンしてる日本人と思しきビジネスマンやキャリアウーマンの写真が添えられたりする。聞けば渋谷区内だけでも100近くの英語学校が営業しているそうだ。それでも英会話ができるようになったという話はあまり聞いたことがない。だからというわけでもないだろうが、留学の動機にまず本場で英語がしゃべれるようになりたいからというのが挙げられるのはうなずける。そして、現在英国に留学してもなお、日本人学生の不満の多くがその英会話が伸びないということなのだ。
英会話とは何のことなのだろう。飛行機の中で外人のスッチーに毛布をくださいと言えることなのか。あるいはパブで隣にいたオヤジと好きな女の子のタイプについて語ることなのか。会話ってそんなものなのかもしれない。多くの日本人は喋れる喋れないという点で英語力を判断しようという傾向が強い。ところが英国の大学や大学院での学習では読んで書くことに忙殺され、会話指向の強い日本人学生にとっては不満になるようだ。
英会話力があってもそれは必ずしも知力があるという意味ではない。会話さえできれば大学でもどこでも入学できるのであれば、日本語を話す日本人はすべて東大に入学できることになる。つまり会話力と知力は違うのだ。ところがこと英語の問題となると英会話力=英語力=知力となり、とにかく喋ることができればよいということになるらしい。こんなバカな話はない。知力があろうがなかろうが英国人は英語を喋っている。こんな当たり前のことが理解できない日本人の本当の英会話力は絶対に上達しない。間違った英会話信奉が日本政府をして小学校からの英会話クラスの導入を決意させ、英語圏の国々からネイティブであれば誰でもという状態で、俄か英語教師を招聘させている。街角には英会話学校があふれ、駅前だけに飽き足らずお茶の間だのケータイだので留学できるという。でも繰り返しで恐縮だが、日本人のTOEFLスコアはアジア23カ国中22位で、その下にはあの北朝鮮なのだ。今の英会話偏重が決して英語力の向上につながっていないのではないかと疑問に思う人はいないのだろうか??どうも賢明な日本人はこと英語になるとバカになるらしい。
投稿者 unicon : 16:44