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第01話:初めてのオーベー記憶

そろいも揃って3人とも地方出身者です。熊子さんにいたっては生まれてから(旅行以外で)九州から出たこともありませんでした。それがなぜ、東京留学をぶっ飛ばしていきなりの英国となったのか? と、詮索する前に、彼らとオーベーのファースト・エンカウンターはなんだったのでしょうか?

福子さん (1988年頃:当時8歳)
小学2年生の頃、アジア圏の小・中学生を日本人家庭にホームステイさせるプロジェクトが地元で開催され、我が家にもマレーシアから女の子が二人やって来ました。彼女たちとの2週間がわたしの最初の身近な海外体験だったのですが、このとき「わたしも一人で外国に行ってみたい」と言い出したという話です(母親談。じつは私は子供すぎて覚えていません・・・)     それを真に受けた両親に夏休みのホームステイや海外旅行に行かせてもらっているうち、いろいろな国の人や、日本人で海外留学しているお兄さん・お姉さんに出会い、まさしく「世の中にはいろんな国があっていろんな人がいるのだ」ということを体感しました。当たり前といえばそうなのですが、日本のしかも九州にいるとなかなかわからないことなのです。子供の私には、そんな単純な事実がとても衝撃的に感じられました。やがて、「わたしも外国の学校に行ってみたい」と思うようになりました。


熊子さん(1996年:当時22歳)
福岡で大学生をしていた4年生の春休みに、大学の短期留学プログラムでマンチェスター大学へ行きました。1996年春です。同じプログラムで来た日本人学生たちだけのクラスが作られ、英語の授業+課外授業+エクスカーション等を体験しました。これに行こうと思ったきっかけは、そのまた1年前、95年の春に「就職に役立つかもだし」と思って英会話スクールに通い始めたことでした。それまでは海外になんて一切興味がなく、むしろ「海外(特にアメリカは)行ったら殺されちゃう(すごい田舎もん…笑)」とけっこう本気で思っていたのですが、スクールで英語を習ううちに、「せっかくだから海外行ってどんくらい通じるものか試してみたいな」と思って行くことにしたのでした。


静子さん (1996年:中学生)   
 中学生の時、社会の授業で緒方貞子さんの記事を読み、世界と渡りあうことができ、各国の人から認められている緒方さんはすごいなぁと尊敬の念を抱きました。それ以来、緒方さんのように国際的に活躍する女性になりたいと思うようになりました。世界で通用するには、まずコミュニケーション・ツールである「英語」を身に付けなければ!と、学校での英語の勉強に力を入れました。

1996年の出来事
●アトランタ・オリンピック開催
●世界初のクローン羊ドリーの誕生
●チャールズ皇太子ダイアナ后離婚
●オウム麻原初公判
●ミドリ十字薬害エイズ裁判
●ペルー日本大使公邸人質事件
●当時の首相:故橋本龍太郎
●当時の英国首相:ジョン・メジャー
●当時の米国大統領:クリントン
●当時のロシア大統領:エリツィン
●小室ファミリー、パフィーがブレーク
●流行った歌:名もなき詩(ミスチル)
●ベストセラー:失楽園

(為替レート:1ポンド=170円)




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